情報工学部の概要

未来社会を創造する
デジタルのエキスパートへ

 「情報」を軸とする工学の専門知識と、データサイエンスの専門知識を兼ね備えた人材の育成や、社会の潜在的課題を見極め、解決策を見出す能力を持った人材の育成を目指します。

ごあいさつ


情報工学部 学部長予定者
髙木 昇

富山県立大学情報工学部でしか得られない学びを、追求していきます。

 受験生の皆さん、こんな記事を目にしたことはありませんか?経済産業省の発表によると、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足することが予想されています。しかも従来型のIT人材ではなく、人工知能などに特化した新しい技術者が今後ますます必要となっていきます。この点を教育できる大学が日本ではまだ多くないため強化していこうという考えのもと、2024年4月に誕生するのが、富山県立大学情報工学部です。

 本学部における第一のキーワードは「データサイエンス」です。データの分析や解析などによって新しい価値を見出す学問分野のことですが、これはデータサイエンス学科だけでなく、情報システム工学科、知能ロボット工学科においても専門科目として取り入れ授業を行っていくことになります。言わば情報工学部3学科共通の土台となる学問です。

 第二のキーワードは「デザイン思考」です。デザイナーは常に「何が課題か」「どう解決していくか」を重視した思考プロセスをとっていると言われていますが、これを情報工学部の教育に取り入れていこうというものです。これにより、企業などが抱える諸問題に対し「課題解決」という観点からアプローチできる人材を育成していきたいと考えています。

 そのような教育方針のもと、冒頭に書いたIT人材不足に対応していきたいと思っていますが、本学部が輩出を目指すのは単なる人材ではなく、デジタルの「エキスパート」です。私たち教員も「どこにも負けない、新しい教育を行う」という気概を持って、学生の皆さんと相対していきます。どうか受験生の皆さんも「富山県立大学情報工学部でしか得られない学び」を求め、本学部を目指してください。

 思いに応えられる学びの環境はここにあると、確信しています。

教育の特色

1データサイエンスの専門教育

 データサイエンスとは、数学、統計学、機械学習、データマイニングなどの理論を用いてデータの分析や解析を行い、新しい価値を見出す学問分野です。情報工学部ではデータサイエンスに関する様々なカリキュラムを導入し、専門知識を習得した人材の育成を図ります。

2少人数によるゆきとどいた教育

 少人数教育を中心に、一人ひとりの学生にゆきとどいた教育を行い、基礎学力の向上や人間力・実践力・創造力の養成に力を入れます。1年次には「教養ゼミ」、2年次には「デザイン思考」、3年次には「実践デザイン思考、プレゼンテーション演習、卒業研究1」、4年次では研究室での「卒業研究2」を行います。

3デザイン思考による課題発見解決力

 デザイン思考とは、利用者の潜在的課題を顕在化させ、仮説・検証を繰り返し試行することで解決策を発見しようとする思考法です。高度な技術開発を目指すだけでなく、この手法を身につけることで、これまでにない視点・柔軟な発想力、多様性を備えた、利用者の真の課題解決に取り組む技術開発者・研究者を育成します。

4企業の技術者との連携授業

 企業や官庁などで活躍されている方々を講師として招き、世の中の動きや経験、社会人になる前に身につけておくべき重要事項の講義を通じて、学生自身のキャリアの確立や職業観形成を支援します。

5人間性豊かな技術者の育成につながる
カリキュラム編成

 1年次から専門教育を学習し、基礎学力と広い視野を同時に身につける"クサビ型カリキュラム"の導入により高学年次にも教養教育科目を開講し、豊かな人間性と幅広い視野を持った技術者の育成を図ります。

6学生の自立を促すキャリア教育

 学生のキャリア形成につながる実践的なプログラムを、3年次に実施します。学生の自立心と高い志で学び続ける意欲を育成し、生涯にわたり着実にキャリアを形成していく力の向上を支援します。

アドミッション・ポリシー
(入学者受入方針)

 情報工学部は、科学技術の素養に富み人間性豊かな人材、そして創造力と実践力を兼ね備え、地域および社会に貢献できる人材の育成を教育の基本方針としています。

 情報工学部では、情報やデジタルの技術を軸に機械工学や電子工学など工学に立脚する科学技術で、現代社会の抱える様々な課題を主体的に解決しようとする能力と意欲のある人材育成を目的とします。この目的を達成するために、次のような心構えや意欲、基礎学力を持った学生の入学を希望します。

  1. 情報科学や自然科学に興味があり、科学技術に必要な理系の基礎学力を有する人
  2. 現代社会の抱える課題に対して主体的に挑戦しようとする意欲のある人
  3. 深い専門知識とともに幅広い教養を身につけ、自らの活動を通じて地域や国際社会に貢献したいと思う人
  4. 多様な意見や文化を尊重しながら自らの考えを表現でき、協調的な人間関係を築こうとする人
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